♠6月号  幼稚園おもしろいけど、つかれるね

2020年06月01日

理事長コラム

空を仰ぐと、心なしか雲が薄くなって、空が明るくなった気がします。
やっと新型コロナ緊急宣言が解除されて、初夏を迎えました。
しかし、新コロナ菌感染への危険がゼロになったわけでは無く、第2波第3波への心配もあります。
学院の理事会からも「幼い子どもの集団生活だけに充分に慎重に対処してほしい」という要望もあり、保護者の方からも同様の心配の声も高いことも配慮して、段階を追って、幼稚園を開園していくことになりました。
バス有り、給食有りの通常保育を目指して、遅れた保育を7月の夏期保育で取り戻す教育カリキュラムを編成しているところです。
まず、少人数による親子登園からスタートしました。いかがでしたか?
どのグループも真新しい帽子と緊張した表情が可憐で、新鮮でした。
久しぶりの対面で、私たちスタッフがドキドキしてしまいました。
子どもたちも、マスクをしたまま全力で遊ぶので、スタミナ切れ、帰宅するなりお昼寝だったようです。「ユーチューブよりおもしろいけど、ようちえん つかれるね」
先生たちの悩みは、子どもたちとの信頼関係をいかにとりもどせるかが大きな課題です。
幼児教育は、子どもとの心の信頼関係の上に成立するので、オンラインでの動画だけでは、子どもとの信頼関係は、その効果も半減しかねません。
しかし、この期間、発信した動画が53本、視聴回数は8200回という視聴数がカウントされました。
オンライン利用の保育に取り組むためにも、この4月から広告代理店、新聞社に勤務していた卒園生で、行田幼稚園の保護者でもあった勝倉弘泰さんをスタッフの一員として迎えました。
IT教育へのチャレンジに取り組みたいと思います。
この休み中、クジャク、ウサギ、ニワトリ、小鳥、そして金魚もカメも心なしか元気がなく、先生たちも、時間に追われていても、子どもたちに囲まれている姿と異なり淋しそうでした。
元気だったのは、園庭の木々、草花、雑草・・・そして芝生の広場に集まったバッタ、チョウチョ、ダンゴムシそして野鳥でした。
幼稚園のプールには、今年もカルガモの夫婦があそびにきています。
赤ちゃんが生まれて、いつものように親子であそびにきて、プールの周りをパレードしてくれるといいですね。
長期予報によると、今年の夏も、ひときわ暑そうです。夏期保育を充実させる意味でもプールあそびはかかせません。
そして、6月そうそう、お化粧直しをしてステキになったプールが登場します。
「また、ドジョウにあえるかなぁ?」というしつもんがありました。
小人数グループで、プールあそびができるように計画をたてています。
読売新聞の報道では、この夏のプールは、換気に気をつければ大丈夫というスポーツ庁の見解が掲載されていました。
スポーツ庁に問い合わせています。プール開きで「ドジョウとあえるといいですね」
3カ年計画で取り組んだ空調設備も完璧です。しかし、コロナ感染対策のポイントは「換気」なので、夏期保育はいろいろ対策が必要です。
台風15号の影響も受けて工事が遅れていた仮称「パノラマホール(遊戯館)がようやく7月に完成します。
地震や台風等の災害時の園児の安全や地域の方々への「緊急避難所」として活用されるように松戸徹船橋市長にもご挨拶に伺いました。
健康教育を柱としている健伸学院にとっては、創立50周年に向けての記念事業です。このパノラマホールの完成によって、麦の子保育園児を含めて両園の園児の健康領域指導、器械体操、縄跳び、球技、チアダンス等の幅広い領域でのクラブ指導が広がることでしょう。
そして、母の会を始め各ご家庭、地域への開放事業によって、健伸の理念を生かした文化センターとしての輪が広がることを目指しています。
幼児は、群れて、集まって、せめぎ合って身体で経験することで成長します。したがって、幼児教育は、体と心の密着で成立するコミュニケーションの世界でもあります。その意味では、コロナの感染予防策の「3密の禁止」とは真逆になりかねません。
仮に、子どもたちにビニールで境界を設け、2㍍の距離をとって、身体同士触れずにあそびなさいという約束をしても、幼児は嬉しくなれば、抱き合って喜びを表現します。
おもらしをしたり、転んだ時は、駆け寄って抱きしめたりする身体と身体のスキンシップは、幼児教育の基本です。
当面、分散登園、自由登園の形で再開し、専門家の指導を仰ぎながら、子どもの生活の様子を慎重に観察します。
いろいろご意見ご要望があることを充分に噛みしめた上で、お子さんの健康を第1と考えて、慎重に段階を保育を歩みながら進めていきます。
ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
末筆になりますが、教務会議でスタッフに繰り返し話していることですが、 新コロナ感染を巡って議論も園児の健康管理を最優先とする。
その上で、職務上で知り得た情報の管理責任の厳守の徹底です。
このような密閉された状況では、噂話が走りがちになります。
例えば、保護者の家族に保菌者がでたりすると、推測が噂になり、その噂が風聞になり、やがて「世間様」という風に乗って、子どもへの「いじめ」につながることがあります。
もうしばらくの我慢です。早く青空がかがやくとよいですね。
あらためて周囲を見渡せば自然の緑が、生き生きと輝いています。
まず、新しく入園する花組さんを迎えます。
大きくなった松組、竹組さんへ 「先生たちは首を長くして待っていました。それぞれの進級式は、全員がそろったときにします。
花組さんはお母さんと離れて、泣いたり、お漏らしをしたりする「子どもさながらの4月の風景」は、とてもその後の成長にとって、一度は経験しておくためのとても大切な節目です。
去年泣いていた竹組さんは、泣いている花組さんの姿を横目で見ながら、黙って通り過ぎていきます。
この見てみないで通り過ぎる姿こそ、1年の差の「誇りと自覚」、自ら育つ力で育った「成長への踏み台」なんですね。
そして、年長になった松組さんは、入園の頃の自分を思い出して、泣いている花組さんの手を引いて保育室までつれていってくれる。まさに、内面から育つ大きな大きな「成長の力」が自信となって行動できる証となるのでしょうね。
こうした成長の過程を、はやる気持ちを調整しながら、じっくりと4月5月の過程を繰り返しすることでスタートして、7月の夏休み等の日程を含めて、子どもの本来の育つ力を生かせる保育のあり方を究めていきます。
いろいろとご不安の面が多くあるかと思います。
健伸幼稚園の教育を選択してくださった各ご家庭のご期待に添えるようスタッフ一同、努力しますのでよろしくお願いします。